古い工場をフルリノベ 土間は後に店舗に

Concept

桐生へのUターンを契機に撚糸工場だった建屋のフルリノベーションを選択されたY様ご夫妻。20年以上前に閉めた工場が広い土間付きのワンルームに生まれ変わりました。お子さまが自由に遊べ、のびのびと過ごせることと、どこにいても目が届くようというご要望に合わせ、従来の概念にとらわれることなく新しいスタイルのお住いを提案させていただきました。

Data

データ

建築面積 121.10平方メートル 36.63坪
延床面積 121.10平方メートル 36.63坪
高機密高断熱・耐震

スクラップ&ビルドからリノベーションへ

フレンチシェフとして都内のレストランで16年修行し、仙台のレストランで料理長を務め桐生に戻りました。新型コロナの影響でレストランはどこも苦しい状態が続いていました。店舗探しとともに「とりあえず住まいを」と偶然出かけた見学会で草処建設のモックの家と中野さんに出会いました。

私も妻もモックの家の木の生かし方、ナチュラルな雰囲気が強く心に残りました。加えて何でも相談できそうな中野さんが頼りになりそうだなと。工場を壊して新しく建て直すしかないかと考えていた私たちが、リノベーションへの思いを強くしたのも中野さんのアドバイスがあったから。

当時はまだ長男だけでしたが妻のお腹には次男がいて、のびのびと育てたいという妻の願いから少し広めの土間を作りました。目に見えるものは天井の梁くらいですが、生糸の街・桐生の歴史を親の世代から私の子どもの世代に残せたのもよかったと思います。居室も妻の要望で、仕切りを最低限に抑え子どもの様子が見て取れる空間に。おかげさまで二人とものびのびと育っています。

コロナ禍、土間部分を小さなビストロに

都内や仙台と違い、桐生での店舗探しは困難を極めました。駐車場問題です。駐車場付きだと賃料が予算をオーバー。手頃なサイズの店は駐車場がない。随分といろいろ見て回りましたがこれだと思う物件に出会えなかった。

そんな中、土間に目が。子どもたちのためと思って作った土間ですが、ホールは別ですが私一人で料理をやり切れるちょうどいいサイズのビストロにできるのではないかと。

La table de EST(ラ ターブル ド エスト)

オープンに漕ぎ着けるまでにはいろいろ困難なこともありましたが、お客さまのために料理を作り、空間を整えてお客さまを迎える。このシンプルな繰り返しができることがとても楽しく、うれしい日々となっています。家も店もただの建物といえばそれはそうですが、その建物から生まれる何かを噛み締めながら仕事をし、暮らしていけそうです。中野さんはじめ草処建設のみなさんに心から感謝しています。

桐生の織物文化の一端を支えていた工場の梁、天井を外して表しに。

住まい部分と土間の区切りの壁は可動式。土間の活用範囲を広げるためのフレキシブルな設計。

担当

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設計・コーディネート●中野久美

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